やっと7月の原稿が終わって、オモコロの4コマ漫画を来年に2月分まで描いて…ひと段落つきまして、いまから特集何描くか考えるんですけど、どうしよう…今まで描いたことのない感じの漫画って何がある…。


ところで、2001年のOVA作品「ねこぢる草」を観たことがありますか?不条理かつ残虐な原作、アニメシリーズとはまた別の世界観の本作は間違いなく、日本のアニメーション史に残る傑作だと思います。


姉のにゃーこが病で伏せているころ、弟のにゃっ太はお風呂のなかにトラックのおもちゃを入れて遊んでる最中に体が水中から抜けなくなり、臨死状態になる。
魂だけになったにゃっ太に母も父も気づいてはくれない、ふと外を見ると、謎の人物が姉のにゃーこをつれてどこかへ行こうとしている。
にゃー太は姉を引っ張るが、姉の体は半分に千切れてしまう 。

 父親が風呂に顔を突っ込んでいるにゃー太を発見し、助ける。にゃー太は急いで姉の半分の魂を、生身の姉の身体に戻す。するとにゃーこは息を吹き返したが、白痴のような状態になってしまった…。


 そのあと2匹は姉の魂の片割れを探して旅をするのですが、目眩く不条理展開で…本当たのしい。劇中まったく台詞がないのも最高。

砂漠をさすらったにゃー太とにゃっこは豪邸に一人で住む謎の男に会う。すると、男は料理を作って2匹をもてなしてくれる。糸で縛られて飛び回る鳥に油をかけて火をつけて料理したり、お菓子の家に豪快にチョコをかけたものを食べさせてくれたり…



しまいには2匹を大きな鍋に入れて、具材を入れて味見をしたりなんかして…(この味見のときにやや上方を見つめる目線、瞬きの回数の巧さ!
奥へ引っ込んだと思ったら、ど変態な格好に着替えて巨大なハサミをもって登場したり…。

水でできた象に乗って砂漠を旅するシーンもいい。そして、「ええ!?」となるような恐ろしい終わり方…最高です。

脚本、絵コンテ、演出に「クレヨンしんちゃんヘンダーランドの大冒険」や「マインド・ゲーム」を手掛けた湯浅政明さんが参加されており、非常に濃厚な湯浅味を堪能できる作品になっていて、おすすめです。 

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