キューライス記

漫画家、絵本作家、イラストレーター、ときどきアニメーション作家のキューライス(坂元友介)のブログです。

2016/04

いつもこのブログを見てくださっている皆様…、まことにありがとうございます。 去年は毎日更新していて、今年に入ってからは二日に一回更新してきましたが、それが厳しくなってきたかもしれません。というのも、今年に入ってから仕事がものすごく忙しくなったせいです。ネタ ... MORE

いつもこのブログを見てくださっている皆様…、まことにありがとうございます。

去年は毎日更新していて、今年に入ってからは二日に一回更新してきましたが、それが厳しくなってきたかもしれません。というのも、今年に入ってから仕事がものすごく忙しくなったせいです。ネタはいくらでもあれど、描く時間がないのです…。

 

現在制作中の短編アニメーション「鴨が好き」(仮題)は作画枚数約1300枚を突破しましたが、まだ半分も終わってません…。半分というのも、今回は演出コンテもレイアウトもしていないのでわからないのです…、まだ三分の一なのかもしれません…。

 

というわけで、今後は更新回数が減るかもしれませんが、何卒ご容赦願いたい次第です。3月に誕生日を迎え31歳になりましたが父から「はやくお前の嫁や子の顔がみたい」とのメールを貰いました…、仕事以外の時間をすべてイラストやアニメーションに打ち込んでいる私の生活で、どうして伴侶ができましょうや…。

 

敢えてこう言いましょうか…「私の嫁は二次元です!

 

ブログが更新されない時、キューライスはこんな感じの状態だと、ご察しください…。↓

f:id:q-rais:20160331221746j:plain

 

 

ザック・スナイダー監督によるDCコミックのヒーロー映画。前作「マン・オブ・スティール」の続編。   大人気スーパーヒーロー、バットマンとスーパーマンが大迫力のバトルを繰り広げたり、悪者レックス・ルーサーの陰謀と戦ったりする映画。   こういった類の映画を見るに ... MORE

ザック・スナイダー監督によるDCコミックのヒーロー映画。前作「マン・オブ・スティール」の続編。

 

大人気スーパーヒーロー、バットマンとスーパーマンが大迫力のバトルを繰り広げたり、悪者レックス・ルーサーの陰謀と戦ったりする映画。

 

こういった類の映画を見るにあたって大切なのは「細かいことは気にせず楽しむこと」だと思っている。脳みそ空っぽにして、ちょっとしたジョークに「わはは」と笑って映画館を後にすればよいのだ。

そう、俺は陽気なメイン州在住のジョーイ(31歳)だ。週末はショッピングモールで仲間とビール片手にボウリングを嗜む、アメリカ人だ。そうした気構えで見れば今作はなかなか楽しめる一本になっている。

f:id:q-rais:20160331213238j:plain

ただし、バットマンやスーパーマンの人となり、それぞれの宿敵などのことをある程度知っていないとまったく理解の及ばない時間を過ごすことになるので要注意。

大富豪だが能力は普通の人間と、異星人にして無敵のスーパーマンが戦うと耳してまず思い描いたのが、こんな感じの絵面だったが…

f:id:q-rais:20160331213424j:plain

まさにこんな感じ展開だった…。スーパーマンの唯一の弱点である鉱石クリプトナイトが今回も重要な物語のキーになります。

 

ベン・アフレックバットマンは存外に良かった。クリスチャン・ベールのようにシャープすぎず、些か鈍重なところに長きにわたる戦いでの疲弊感が出て良かった。宿敵ジョーカーのものであろう「ハハハ!冗談だよ!」と落書きされた亡き相棒ロビンのコスチュームが一瞬出てきたりするのもアメコミファンとしては嬉しい限りであろう。

 

身近な存在としてスーパーマンを描くというより、強大な力を持っているが故に畏れ敬われる存在として描いたスナイダー監督、メディアなどを使っての強大な力の描写は同監督による「ウォッチメン」に登場する、コミック史上最強のヒーロー、Dr.マンハッタンを思い出させた。

f:id:q-rais:20160331215640j:plain

突然パラレルワールドへトリップしたり、コスプレ女戦士が乱入したり、突っ込みだしたらきりがないけど、そこは陽気なアメリカ人になって楽しみたいところ。もう、やりたいようにやってください。スーパーマンとの対決に備えてものすごい筋トレをするバットマンには親しみを感じる。

個人的には拳と拳をぶつけて互いを知る、ある意味王道なプロットが嫌いじゃないです。

 

 

↓傑作です。スナイダー監督のヒーロー論はこれで完結してます。

ウォッチメン [Blu-ray]

ウォッチメン [Blu-ray]

 

 

 

 

 

 

ピクサー製作、ピーター・ソーン監督作品。巨大隕石が地球に衝突せず、恐竜が生存を許されたパラレルワールドを舞台にしたファンタジーアニメーション。弱虫な恐竜アーロとワイルドな人間の男の子の種族を超えた絆を描くロードムービー。   実写を超越している自然描写、職 ... MORE

ピクサー製作、ピーター・ソーン監督作品。巨大隕石が地球に衝突せず、恐竜が生存を許されたパラレルワールドを舞台にしたファンタジーアニメーション。弱虫な恐竜アーロとワイルドな人間の男の子の種族を超えた絆を描くロードムービー

 

実写を超越している自然描写、職人技術によって到達しているアニメーション技術、キャラクター造形などはさすがピクサー、王道に徹したプロットもシンプルで良し、涙も誘う。

f:id:q-rais:20160401103434j:plain

しかし、諸手を挙げて「最高傑作!」と言えるかというとそうではなかった…。

 

ひとつひっかかる事があった。

恐竜が喋るのは良いし、恐竜が農耕しても良い、しかし、道中に出会うティラノサウルスたちが捕食対象であるアーロを目にもかけないのが疑問だった。一言「草食竜は不味いから食わない」って言ってくれたら済むことなんだけど。

種族の壁、相容れない食物連鎖の鎖を否定したことによって、クライマックスのアーロと少年のやりとりもどこか気の抜けたものにしてしまったのではないか…。

人間と恐竜という相容れない種族の隔たりが、クライマックスのアーロの決断の鍵となるのに、物語の世界観が種族の隔たりを曖昧に描いているために、そこに嘘っぽさが入り混じってしまっているのだ。

あからさまな悪役のように描写される翼竜たちも、自然の摂理に則って捕食しようとしているのであって決して「悪」ではない。

もし、この映画の世界で恐竜たちが草食肉食の隔てなく、物々交換で生計を立てている描写でもあれば別だったが…。でも、それじゃあ今度公開される「ズートピア」と被るか…。

 

同じピクサー作品である「ファインディング・ニモ」でも主人公の魚が捕食者であるサメに出会う場面があるが、サメは魚を食べようとしない。なぜならそのサメは「魚は友達、エサじゃない」を合言葉に海藻食主義を貫こうと努力しているからなのだが、血の匂いを嗅いで正気を失い結局、主人公を食べてようと襲い掛かる。

恐竜と魚でシチュエーションは違えど、捕食者と被食者の関係性を無視しなかった「ファインディング・ニモ」はやはり隙がない。

 

でも、まあ恐竜好きの子供には何の憂いもなく楽しめる映画となっているだろう。ただし、中盤のディズニー伝統のトリップシーンはほんとうに気持ちが悪く、もしかしたらあのシーンを思い出して悪夢をみる子供もいるかもしれない…。

 

あと同時上映の短編「ぼくのスーパーチーム」。あれはいったい何が言いたかったのだろう…。「偶像崇拝は最高だぜ!」ってことだろうか…。うーん。

 

www.disney.co.jp

 

↓傑作

 

ロードムービーで一番好きな映画はこちら。 

アバウト・シュミット [Blu-ray]

アバウト・シュミット [Blu-ray]

 

 

 

 

織田信長の最期のセリフ「是非に及ばず」(あれこれ言っても仕方ない)を現代ではどのような時と場所で使えるかを紹介するコーナー。 楽しかったこのコーナーもいよいよ最後、「是非に及ばず」講座〜その6〜です。   ・アイスをちょっと溶かしてから食べようと思って、その ... MORE

織田信長の最期のセリフ「是非に及ばず」(あれこれ言っても仕方ない)を現代ではどのような時と場所で使えるかを紹介するコーナー。

楽しかったこのコーナーもいよいよ最後、「是非に及ばず」講座〜その6〜です。

 

・アイスをちょっと溶かしてから食べようと思って、そのまま忘れてた時

f:id:q-rais:20160306171046j:plain

カチカチのアイスより、ちょっと溶けてクタッとなったアイスの方が美味しいのは世の真実(雪見だいふく)。しかし、放置したまま忘れてしまうことも…、そんなときに言い放つのです。

 

・氷点下の海上で、恋人を板切れに乗せて助けようとした時。

f:id:q-rais:20160306171334j:plain

たとえ自分は凍え死んでも愛する人を助ける、そんな男気溢れる行動には男気溢れる台詞を添えましょう。

 

・カーボン冷凍される時

f:id:q-rais:20160306171642j:plain

友人に裏切られ、黒いマスクを被った男に捕まって、カーボン冷凍される運びとなっても弱音は吐きたくないもの。そんなときはこの言葉使いましょう。

 

以上、長きに渡って書き綴ってきた、「是非に及ばず」講座如何でしたか?

今年の流行語に「是非に及ばず」が入ることを祈ってます。

 

 

ロッテ 雪見だいふく  25個入

ロッテ 雪見だいふく  25個入