この前のアニメのOPの話に頷いた方は山本正之さんの歌う「アニメがなんだ」を聴いてください。

「この頃、血湧き肉躍るオープニングが見当たらない〜歌とドラマが全然合ってない〜新しいだけのサウンドで誤魔化せはしないぞ〜」ですよまさに。
「30分のコマーシャル」という歌詞もすごいです、そうです、アニメはおもちゃ売るためのコマーシャルなんですよ…。最近のウルトラマンが武器を使う理由もそれです。



昨日久しぶりに東映アニメの「どうぶつ宝島」を観たんですけど、やっぱり面白いです。

アイデア構成と原画に宮崎駿監督がスタッフとして名を連ねているからか、非常に宮崎アニメ感の強い事で有名な隠れた傑作。

豚の悪党はどこか憎めないし、大勢がドワドワ出てきてワーワーやる中盤の戦場の戦いの楽しさ、船の高低差を生かした宮崎アニメの醍醐味、爆発しても「アチチ!」で済む漫画映画の楽しさ。


そして、なんといっても海賊のお爺さんの一人娘キャシーの可愛さ。

男勝りで二丁のフリントロック銃を操り、簡単に人を信用したりしない荒々しい性格は、宮崎監督が当時練馬の公民館で観て感銘を受けたという、ロシアのアニメーション作品「雪の女王」に登場する乱暴だけど実は優しい心を持っている山賊の娘の影響かもしれない。 
そんなキャシーがだんだん女の子らしい表情を見せるようなるのもこの作品の魅力のひとつです。縛られつつも猿をぶん回すシーンは傑作です。
 

この作品ののちに宮崎監督は「天空の城ラピュタ」という大まかに言うと似た「宝島」系ストーリーの映画を作り始めますが、一番最初に描かれたシータは海賊の娘として描かれていて、その容姿はショートヘアーにスカートにブーツ、腰に拳銃と、キャシーにとても似た姿となってます。

もしかしたら、途中で「あ!これキャシーだ!」となって変えたのかもしれませんね。


もし、飲み会で「俺宮崎アニメが好きなんだよね〜」と言ってくるやつがいたら「『どうぶつ宝島』は観た?」と尋ねてみましょう、見てなかったらそいつはニワカです。逆に
ああ、見たよ、大塚さんがAプロに行った後の作品だけど、宮崎さんが自宅に持ち込んで原画を手伝ってもらったんだよね」と言ってきたらそいつはまじのガチです。逃げてください。

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