2001年、私が高校一年生の頃は今のようにi-phoneは無く、ましてやLineなんてものなんて存在すらしていなかった時代でした。

じわじわと高校生にも携帯電話が普及し始めた頃、私はまだ携帯電話を持っていませんでした。そんな高校一年生の夏休みのとある日、自宅の郵便受けに同級生の女子からのお手紙が入っていました。

携帯を持たない私にコンタクトを取るために彼女は手紙をしたためてくれたのです。初めて異性からお手紙を貰った事が嬉しくて、舞い上がってしまったのを覚えています。

そして、その夏休みの間は彼女と文通をして過ごしました、内容は実にたわいのないもので「キューライスくんはどんな映画が好きなの?」だとか「芸能人の誰々に似てるよね」だとか、「どんな女の子が好きなの」だとか…。

返事の手紙を投函してから、次の手紙が来るまでの心のはためきは、水底のガラス玉のように今でも時折きらりと光を放つのです。

 

そんな文通を経て、その後二人の関係がどうなったかはここでは割愛しますが、高校一年生という10代の多感な時期に、文通という手段で異性とコンタクトを取ったという経験は実に貴重なものだったとつくずく思うのです。現代の若者のメインツールである「Line」のスピードには私は正直ついていけません…。言葉を紡ぎだす時間がないんだもの…。

 

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