寒い季節に聴くのにぴったりな噺「夢金」。

 

しんしんと雪の降る寒い夜、一軒の船宿に侍とその連れの若い娘が客としてやってくる。金に目のない強欲な男、船頭の熊五郎はいやいやながら二人を乗せて大川へと漕ぎ出すが…。

 

船頭が主役の噺といえば夏が舞台の「舟徳」が真っ先に思い浮かぶが、逆に冬といえばこの噺を思い浮かべます。雪が降ってしんと静まり返った江戸の街を、すーっと屋根船が滑っていく情景を思い浮かべる。揺れる侍と娘の人影…、ドラマチックな古典落語です。

 

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